千葉県の太陽光発電・蓄電池設置の補助金制度について解説
太陽光発電システムや蓄電池の導入は電気代が節約できるだけでなく、地球環境にもよい影響を及ぼします。国や地方公共団体は再生可能エネルギーの普及を後押ししており、このことは千葉県でも例外ではありません。太陽光発電システムを導入するための補助金制度を用意しており、近年は蓄電池購入への補助金が注目を集めているようです。
千葉県で蓄電池を設置するための補助金を受け取るには
千葉県は各自治体を通じて、太陽光発電システムを導入するための補助金を用意しています。補助の対象となるのは「住宅用太陽光発電設備(既存住宅への設置のみ)」「定置用リチウムイオン蓄電システム」の2つですが、まずは後者について紹介しましょう。
補助金の対象は「定置用リチウムイオン蓄電システム」のみ
効率的な太陽光発電システムの利用に欠かせない蓄電池の導入ですが、その方式は1種類ではありません。千葉県で補助金の対象となっているのは「定置用」「リチウムイオン」蓄電システムです。持ち運びできる移動式のものや鉛蓄電池など、他の構造のものは対象外となっています。
単品での購入も、多くの市町村で補助金対象
蓄電池は太陽光発電システムと組み合わせることで省エネ効果を発揮しますが、セットで導入する必要はありません。太陽光発電システムはあるけれど蓄電池はない、蓄電池単独だけを購入したいというケースでも多くの市町村で補助金の対象になっています。
申請は各市町村を通じて行う
蓄電池や太陽光発電パネルへの補助金は千葉県が用意しているのですが、申請は各市町村の窓口を通じて行いましょう。
千葉県の市町村ごとに補助対象は異なる
千葉県は太陽光発電・蓄電地設置の助成金を用意していますが、申し込みは居住する市町村を通じて行う仕組みになっています。そして少し難しいのが、市町村ごとに補助対象となっているものや条件が違うことです。2020年度を例にして紹介しましょう。
千葉市の場合
太陽光発電や蓄電池の補助金だけでなく「ZEH」「EV」「PHV」「V2H」に対しても、補助金を用意しているようです。ZEHとは「ゼロエネルギー住宅」のことで、太陽光発電で生み出したエネルギーと消費エネルギーがおおむね同じになる高性能住宅を指しています。また太陽光発電と相性がよいEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)、電気で動く車を充電したり供給を受けたりできる、V2H(一般住宅用充給電設備)にも補助金が出るようです。
成田市の場合
成田市の補助金の特徴は太陽光発電、蓄電池に加えて、これらを制御するための「HEMS」も対象となっているところです。優れているのは、それぞれを別々に申請できるところでしょう。太陽光発電をすでに設置されている家庭が、蓄電池やHEMSを後から購入した場合にも申請できるようになっています。
九十九里町の場合
九十九里町の場合、太陽光発電システムを設置した場合のみ補助金が出るのですが、その場合にも条件が設けられています。それはHEMSもしくは蓄電池とセットで設置しなくてはいけないことです。後日、HEMSや蓄電池を追加した場合は補助金の対象外となってしまいます。
千葉県で補助金申請するときの注意点
同じ千葉県内でも補助金の対象や出る条件が異なるため、注意が必要です。しかし、それ以外にも補助金申請における注意点があります。
予算枠を使ったら終了となる場合が多い
補助金申請の受付は先着順という市町村がほとんどです。あらかじめ決められた予算枠を使ってしまうと、年度末にならなくても受付は終了してしまいます。確実に補助金を受け取るなら、補助金制度が始まった早い時期に申請を行いましょう。
次年度も同じ補助金があるとは限らない
太陽光発電や蓄電池を始めとして、千葉市には手厚い補助金が用意されているのですが、それらはあくまでも2020年度の実績です。2021年以降も同じ内容の補助金が用意されるとは限りません。利用したい補助金を見つけたならば、いち早く利用しましょう。
お金を受け取れるのは補助金だけではない
千葉県内居住者が受け取れるのは、市町村に申し込むものだけではありません。たとえば「再生可能エネルギー発電設備に係る標準課税の特例措置」もひとつといえるでしょう。太陽光発電システムの設置を条件に固定資産税が軽減されるというもので、こちらも助成金と同様に魅力的なものとなっています。
太陽光発電や蓄電池の設置で、千葉県内で受け取ることができる助成金についてみてきましたが、難しいと感じている人もいるのではないでしょうか。しかし過度に心配する必要はありません。千葉県内で太陽光発電の設置を行っている業者なら、これらの制度に詳しい可能性が高いためです。たとえば成田市の施工主に対してなら、「HEMSもあわせて取り付けたほうがお得です」などのようにアドバイスしてもらえるでしょう。あわせて、同じくややこしい役所への申請も代行してくれるかもしれません。施工主が助成金受け取りに対して行うべきことは、「助成金制度がある」ということの把握と、受付終了前に工事を申し込むことでしょう。