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設備故障の原因にも!太陽光発電の害虫対策について学ぼう

公開日:2023/07/15  


太陽光発電システムの導入は、停電時でも電気が使えたり、安定した収入が得られたりなど多くのメリットがあります。しかし、害虫が発生することで、設備故障のトラブルに見舞われる事例も起きています。そのため、害虫対策に頭を悩ませている方も多いでしょう。そこで今回は、太陽光発電の害虫被害や発生理由、主な害虫対策などを解説します。

太陽光発電における害虫被害とは?

太陽光発電に与える害虫被害とはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、太陽光発電における害虫被害について解説します。

害虫を狙うカラスによる被害

太陽光発電に害虫が直接被害を与えるわけではなく、害虫を狙うカラスによって被害を受けます。太陽光発電の周辺に生息している害虫を狙って、カラスが太陽光パネルに飛来すると、爪やくちばしでパネルを損傷させるということがあるのです。パネルが損傷すると、発電効率や耐用年数の低下につながります。

ハチの巣による被害

太陽光パネルの下は、日陰で外敵から身を隠しやすいためハチの巣作りに最適な環境です。春先はまだ小さな巣であるため比較的駆除しやすいですが、夏から秋にかけて巣は非常に大きくなり、太陽光発電の定期点検の妨げになります。スズメバチが巣を作っていることもあるので、専門業者に駆除依頼しましょう。

太陽光発電に害虫が発生する理由

太陽光発電にはなぜ害虫が発生するのでしょうか。ここでは、太陽光発電に害虫が発生する理由を解説します。

害虫が生息しやすい環境

太陽光発電の周辺に雑草が生い茂っていると、害虫が生息しやすい環境になっています。害虫が多く生息していると、カラスだけでなくネズミやヘビなどの害獣をおびき寄せる原因となりかねません。また、太陽光発電のトラブルで火災が起きると、雑草に燃え移ることもあるので注意が必要です。

巣作りに安全な環境

太陽光パネルの下は、害虫や害獣にとって巣作りに安全な環境であるため、害虫が発生する原因となっています。外敵から狙われにくく、雨風にさらされないため、害虫や害獣は巣を作り産卵します。とくにハトは、外敵から卵を守るために狭い場所を好むので、太陽光パネルの下に住みつくこともあるでしょう。しかし、ハトは鳥獣保護法により駆除が禁止されているため、専門業者に依頼しなければなりません。

太陽光発電に害虫が発生することによって生じるリスク

害虫や害獣は太陽光発電にどのような悪影響をもたらすのでしょうか。ここでは、太陽光発電に害虫が発生することで生じるリスクについて解説します。

ケーブルが損傷する

太陽光発電周辺に害虫が発生すると、害虫を狙ったネズミやイタチが現れることが多いです。ネズミやイタチの習性でケーブルをかじり、被覆がむかれたケーブル同士が直接触れることでショートする原因となります。また、むき出しになったケーブルが大地と接触することで、大地に電流が流れて地絡被害が発生するかもしれません。地絡が発生すると太陽光発電の周辺は感電の危険性があるため大変危険です。

火災が発生する

害虫の死がいや鳥のフンが太陽光パネルに付着していると、ホットスポットと呼ばれる箇所が発生することがあります。ホットスポットとは、太陽光パネルに付着した汚れにより電気抵抗が大きくなり、局所的に発熱する現象のことです。ホットスポットが100℃以上の熱を発すると火災が発生する恐れがあります。

太陽光発電の主な害虫対策

太陽光発電に被害を与えないためには何をすればよいのでしょうか。ここでは、太陽光発電の主な害虫対策を解説します。

周辺環境の改善

太陽光発電の害虫対策に欠かせないことは、定期的に草刈りを行うことです。太陽光発電周辺の雑草を刈らずに放置していると、雑草が生い茂り害虫が生息しやすい環境となってしまいます。また、雑草が太陽光パネルの高さよりも伸びることで、雑草の影が太陽光パネルを覆い発電効率の低下を招きます。そのため、草刈りなど周辺環境を改善させることが必要です。

定期的な洗浄

太陽光パネルに付着した害虫の死がいや鳥のフンを除去するために、定期的な洗浄も害虫対策になります。太陽光パネルに付着した汚れは、ある程度雨で流れ落ちる設計になっていますが、すべて流れ落ちるわけではありません。そのため、定期的な太陽光パネルの洗浄が必要ですが、自分で行うとパネルの損傷や性能が低下する恐れがあるため、業者に依頼した方がよいでしょう。

フェンスの設置

2017年のFIT法により、太陽光発電の周辺にフェンスの設置が義務化されました。設置するフェンスは、敷地内へ簡単に侵入できない高さであることや、外部から発電設備に接触できない距離であることなどの基準があります。害虫を狙う害獣の侵入を防ぐためにもフェンスの設置義務は守りましょう。

まとめ

太陽光発電における害虫被害には、害虫を狙うカラスによる被害やハチの巣による被害があります。太陽光発電に害虫が発生する理由は、雑草が生い茂り害虫が生息しやすい環境になっていることや、太陽光パネルの下は巣作りに安全な環境であるからです。また、害虫が発生することにより生じるリスクは、ケーブルが損傷することでショートしたり、ホットスポットが原因で火災が発生したりすることが挙げられます。そのため、主な害虫対策として、草刈りで周辺環境の改善をすること、定期的な洗浄をすること、フェンスを設置することなどを行うとよいでしょう。

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