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重要なのは面積の大きさ?太陽光パネルの設置に適した屋根の形状とは

公開日:2023/05/15  

高い費用を支払って太陽光パネルの設置をするなら、より効率的に発電したいところです。太陽光パネルに大切なのは面積だけではありません。設置に適した屋根の形状があるため、事前に理解しておくことが大切です。今回は太陽光パネルの設置に適した屋根について、設置するメリット、発電量と設置角度の関係性と一緒に解説します。

太陽光パネルを屋根に設置するメリット

そもそも太陽光パネルを屋根に設置すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?主なメリットを全部で5つ紹介します。

電気代を節約できる

もっとも多くの人がイメージするメリットが、電気代の節約でしょう。自宅で発電した電気を生活に利用できるため、電力会社から購入する電気の量を抑えられます。電気代の節約によって、毎月の支出を抑えられるでしょう。

売電して収入アップが期待できる

発電した電気を電力会社へ売って、収入アップが期待できます。発電した電気を自宅でまかなう自家消費では、余った電気を電力会社へ売却可能です。2023年の売電価格は16円/kWhとなっています。

災害時も電気を使える

大地震や大型台風といった災害が発生したとき、場合によっては長時間の停電におちいるかもしれません。太陽光発電に必要な装置に異常がなければ、停電時でも発電して電気を使えます。また、蓄電池があると、天候によって発電ができないときも電気を使えるでしょう。

一年を通して快適に暮らせる

屋根に太陽光パネルを設置すると、屋根から室内へ伝わる熱を遮断できます。夏場は太陽の熱が室内に伝わりにくくなり、涼しく過ごせるでしょう。また、冬は室内にある熱が外へ逃げにくくなるため、温かい空気が保たれます。一年を通して、快適に暮らせるのもメリットです。

環境にやさしい

最後のメリットは、環境にやさしいことです。たとえば、火力発電の場合は発電する際に、二酸化炭素が排出されますが、太陽光では排出されません。

太陽光パネルの発電量と設置角度の関係性

一定の太陽光が降り注いでいたとしても、太陽光パネルをどのように屋根へ設置するかによって、発電量は変わってきます。

まずは設置する屋根の方角を検討しましょう。おすすめなのは南向きの設置です。真南に設置すると、もっとも効果的に太陽光がパネルに当たります。南向きに当たる太陽光の量を100%とした場合、東と西はそれぞれ82.8%です。北の方角はおすすめできません。

設置角度でおすすめなのは、30度です。30度の設置角度に当たる太陽光の量を100%とすると、水平面は88.4%、10度は94.3%、20度は98.2%、40度は99.7%となります。そのため、最大限に発電量を高めたい場合は、真南に30度の角度で設置しましょう。

ただし、同じ日本国内でも地域によって緯度が異なるため、多少の適正角度が変わってくる点には注意が必要です。たとえば、北海道の札幌は35度、沖縄県の那覇市は20度がよいでしょう。

太陽光パネルの設置に適した屋根の形状

太陽光パネルを設置するときは、方角や設置角度のほか、屋根の形状にも配慮してください。

片流れ屋根

もっともおすすめなのが、片流れ屋根です。1枚の長方形や正方形で造られたもので、施工コストを抑えられます。以下で紹介するほかの屋根と比べて面積が広く、南向きに設置すると最大限に太陽光を発電できるでしょう。

ただし、1か所の雨どいに排水が集中するため、目詰まりがないかどうかを小まめに確認してください。

切妻屋根

切妻屋根とはいわゆる三角屋根で、長方形や正方形の屋根が「への字」状に設置されたものです。北と南、東と西と相反する2つの方角に設置できるため、状況によっては東西に設置するともっとも効率的に発電できるでしょう

寄棟屋根

東西南北のすべての方角に屋根があるタイプで、日本で多く取り入られています。南にある屋根の面積が広いと、より多くの発電量が期待できます。ただし、それぞれの面と面が重なり合っている部分が多いため、施工・メンテナンスコストはかかるでしょう。

陸屋根

鉄筋や鉄骨系の住居でよく見られるのが、陸屋根です。1枚の面で造られた水平上の屋根で、平屋根と呼ぶこともあるでしょう。角度がないため、太陽光パネルを設置するときは土台を使わなければいけません。しかし、向きや角度を自由に調整できる点は大きな魅力です。最大限に発電できる条件に設定できます。

無落雪屋根

無落雪屋根はスノーダクトとも呼ばれ、外側に積もった雪が落ちにくいものです。屋根の上にたまった雪は建物の熱で自然に溶け、中央に設置されたダクトを通って排出されます。北海道といった雪国で用いられる形状で、太陽光パネルも載せることができます。

まとめ

太陽光パネルを設置するときは、まず方角と角度に気をつけましょう。多くの地域でもっとも効率性が高いのは、真南向きに30度での設置です。また、片流れ屋根や切妻屋根といった、屋根の形状によっても発電の効果が変わってきます。すでにある自宅に設置する場合は、屋根の形状や地域といった条件に合わせて方角や角度を検討してください。

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