太陽光発電システムは、電気を発電することはできるものの電気を貯めておくことはできません。そのため、高騰している電気代を抑えるために、発電できない夜でも電気を貯めて使える蓄電池の設置を検討している方は多いのではないでしょうか？そこで今回は、太陽光発電に後付けで蓄電池を設置する方法や注意点について解説します。

太陽光発電に蓄電池を後付けするおすすめタイミング

太陽光発電に蓄電池を後付けするタイミングは、設置状況によって異なります。ここでは、太陽光発電に蓄電池を後付けするおすすめのタイミングを解説しましょう。

全電力を消費している家庭の場合

太陽光パネルで発電した電力をすべて家庭で消費している家庭の場合は、パワーコンディショナーの保証期間が過ぎていれば後付けするタイミングといえるでしょう。もし、保証期間内にパワコンが故障したとしたら、多くの人は修理に出すはずです。しかし、保証期間を過ぎてからパワコンが故障すると修理費用がかかるため、新しく導入したほうが効率も上がるのでおすすめします。

2019年度以降からFIT制度を利用している場合

FIT制度とは、再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社が一定期間に一定価格で買取ることを国が約束した制度です。2019年度から現在までにFIT制度の認定を受けている場合は、シングル発電とダブル発電の売電収入差が解消されています。それにより、ダブル発電のメリットを存分に活かせるため、今現在が蓄電池を導入するタイミングといえるでしょう。

2018年度以前からFIT制度を利用している場合

2018年度以前からFIT制度を利用している場合は、蓄電池を利用したダブル発電と太陽光発電だけのシングル発電とでの効果の違いに着目する必要があります。売電収入を得る際はダブル発電の方がお得に感じますが、ケースによっては損をしていることも。そこでおすすめの選択肢は、シングル発電とダブル発電のモードを切り替え可能な蓄電池の導入です。所有者の希望により変更できるため、導入時期を選ぶ必要がなくなります。

太陽光発電に後付けで蓄電池を設置する方法

太陽光発電に蓄電池を後付けで設置するにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは、太陽光発電に蓄電池を設置する方法を種類別に解説します。

蓄電池と単機能型パワコンを後付けする

太陽光発電に使用している既存のパワコンを残したまま、蓄電池と単機能型パワコンを後付けするという方法があります。太陽光パネルに使用しているパワコンはそのまま利用し、蓄電池と単機能型パワコンを導入するため、制御機器は合計3台になるのです。したがって、3台分の設置スペースが必要ですが、太陽光パネル用のパワコンと蓄電池用のパワコンを別々に買い替えることができるので、高性能なものやコストを抑えたものなど自分に合った製品が選べます。この方法は、太陽光パネルに使用しているパワコンの買い替えがまだ必要ない場合におすすめです。

蓄電池とハイブリッド型パワコンを後付けする

太陽光発電に使用している既存のパワコンをハイブリッド型パワコンと交換し、蓄電池を導入するという方法もあります。ハイブリッド型パワコンとは、太陽光パネルと蓄電池の両方の制御ができるパワコンです。そのため、1台で2台分の役割を担うので、制御機器は蓄電池とハイブリッド型パワコンの2台となります。既存のパワコンの劣化が進行して買い替えを検討している場合は、ハイブリッド型パワコンがおすすめです。

太陽光発電に後付けで蓄電池を設置する際の注意点

太陽光発電に後付けで蓄電池を設置する際は、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。ここでは、蓄電池を後付けで設置する注意点を解説します。

単機能型パワコンは設置スペースが必要

太陽光パネルに使用しているパワコンがあまり劣化していない場合は、蓄電池用に単機能型パワコンの設置を検討することが多いです。しかし、この方法は既存のパワコンのほかに、後付けした蓄電池と単機能型パワコンの3台分の設置スペースを確保する必要があります。そのため、新たに設置スペースが取れない場合はハイブリッド型パワコンの設置を検討しましょう。

ハイブリッド型パワコンはコストが高い

ハイブリッド型パワコンは、単機能型パワコンに比べると性能が優れているため、導入コストが高くなることが多いです。そのほかにも、既存のパワコンを撤去するため、撤去費用も発生します。そのため、ハイブリッド型パワコンの導入は、コストが高いということを理解した上で導入の検討をしましょう。また、太陽光パネルとハイブリッド型パワコンの相性があまりよくない場合は、性能を発揮しきれないことも覚えておく必要があります。

蓄電池を後付けするおすすめのタイミングは、全電力を家庭で消費している場合であれば、パワコンの保証期間が過ぎているとき、2019年度以降からFIT制度を利用している場合は、ダブル発電のメリットが存分に活かせる今現在、2018年度以前からFIT制度を利用している場合は、導入時期を選ぶ必要がない蓄電池を導入することです。太陽光発電に後付けで蓄電池を導入する方法には、蓄電池と単機能型パワコンを後付けする方法と、蓄電池とハイブリッド型パワコンを後付けする方法があります。後付けで蓄電池を設置する注意点は、単機能型パワコンは設置スペースが必要なことやハイブリッド型パワコンはコストが高いことです。

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