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太陽光発電は発電効率がよい?エネルギー生成に関係する要素

公開日:2021/08/15   最終更新日:2021/08/20

再生可能エネルギーを利用した発電は、太陽光発電以外にも風力発電や水力発電、地熱発電などさまざまありますが、太陽光発電の発電効率は他の発電方法に比べてよいのでしょうか?また、太陽光発電のエネルギー生成はどのような要素に左右されるのでしょうか?今回の記事では、太陽光発電の発電効率や、太陽光発電の発電に及ぼす条件を紹介します。

発電効率の求め方

発電効率とは、エネルギーが電気に変換される割合のことをいい、変換効率とも呼ばれています。どのエネルギーでも電気に変換される際は、必ずエネルギーロスがあるものです。ソーラーパネルに照射された光エネルギーもエネルギーロスがあり、100%電気に変換されているわけではありません。どれだけのエネルギーが電気に変換されたかは数値で表せ、割合を求める計算式は次の通りです。

発電効率=電気出力/エネルギー×100(%)

この数値が高ければ高いほど、エネルギーロスなく電気に変換できることになります。エネルギーの量や発電設備の規模が同程度であったとしても、発電効率の数値が高い方が効率よく電気に変換できるため、発電量が多いのです。太陽光発電は技術の向上により、発電効率が高くなってきたため、より多くの電気を作れるようになりました。

太陽光発電の発電効率

太陽光エネルギーは再生可能エネルギーの一種で、枯渇せず、CO2を排出しないエネルギーのことです。発電効率は、再生可能エネルギーの有用性やコストパフォーマンスを評価するための重要なバロメーターとなります。代表的な再生可能エネルギーである、太陽光発電、風力発電、水力発電の発電効率を解説しましょう。

太陽光発電

太陽光発電は、日中に照射された太陽光エネルギーを太陽光発電システムにより、電気エネルギーに変換したものです。発電効率は、一般的な太陽光発電システムで約20%となっています。

風力発電

風のエネルギーを利用する風力発電は、発電時の摩擦などによりエネルギーロスが生じるため、一般的な風力発電の発電効率は30~40%となっています。風力発電は、太陽光発電とは違い昼夜問わず発電が可能です。

水力発電

水力発電は、水が流れる位置エネルギーを利用して発電しています。水車を回し発電している水力発電の発電効率は約80%です。水を水路に流した際に生じる摩擦によるロスが小さいため、再生可能エネルギーの中で最も高い発電効率となっています。

太陽光発電のエネルギー生成を左右するもの

太陽光発電のエネルギー生成は、環境条件より異なります。ここでは、太陽光発電に影響を及ぼす条件を紹介しましょう。

パネルのメーカー・素材

太陽光発電は、パネルのメーカーや素材によって異なるようです。発電効率を評価するための指標は「モジュール変換効率」と「セル変換効率」の2つあります。モジュール変換効率は、1平方メートルあたりの太陽電池モジュールの発電効率を表す数値となっており、求める計算式は、次の通りです。

モジュール公称最大出力(W)÷モジュール面積(㎡)÷太陽光エネルギー1,000(W/m²)×100

モジュールの最大出力が200Wで、モジュールの面積が2㎡だとしたときに、太陽光エネルギーは1㎡あたり1,000Wになるので、モジュール変換効率は10%となります。セル変換効率を求める計算式は次の通りです。

セル変換効率=出力電気エネルギー÷太陽光エネルギー×100

セル変換効率は、太陽電池モジュールの最小単位であるセルの発電効率を表す指標を指します。一般的には、ソーラーパネルの性能を評価する場合は、モジュール変換効率を基準とすることが多いようです。

パネルの素材は、「シリコン系」「化合物系」「有機無形ハイブリッド系」が代表的で、シリコン系のソーラーパネルが市場に流通している9割を占めています。その中でも、単結晶シリコンパネルが従来から使用されており、主要メーカーには東芝やシャープがあり、単結晶系のハイブリッド型で人気があるのはパナソニック製品です。

気温

日照時間が長い夏は、太陽光発電の発電量が多いと考えられがちです。しかし、太陽光発電システムは、温度が高くなればなるほど発電効率が低下するとされています。最も普及しているシリコン系の太陽光パネルは、温度が上昇するごとに性能が低下するという性質があるためです。

製品仕様の発電効率は気温25℃の環境下での数値となっており、気温が1℃上昇するごとに発電効率は約0.5%低下するとされています。また、太陽光発電の発電量が最も多い季節は、25℃前後の気温であり、雨が少なく日照時間の長い春なのです。

使用した年数と劣化の程度

太陽光発電システムの耐用年数は17年ですが、これは事業における減価償却の税法上の一定の年数であるため、標準使用期間が17年というわけではありません。ソーラーパネルの使用期間は20~30年で、パワーコンディショナーの使用期間は10~15年といわれています。

ソーラーパネルは屋根の上に設置されているため、目にする機会があまりなく不具合があったとしても気づかないものです。また、とくに異常がなく使い続けていても、経年劣化により発電効率が低下することもあります。定期的なメンテナンスを実施することが必要で、それにより高い発電効率を保てるのです。

 

発電効率とは、エネルギーが電気に変換される割合のことで、「発電効率=電気出力/エネルギー×100(%)」の数式で求められ、数値が高いほど発電効率が高いということになります。太陽光発電の発電効率は約20%ですが、水力発電は約80%で再生可能エネルギーの中で最も高くなっているのです。太陽光発電は、パネルのメーカーや素材、気温、使用した年数と劣化の程度で発電効率が左右するといわれています。

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