地震によってもたらされる太陽光発電への被害やその対策について解説!
ここ十数年の間、日本で大きな地震が頻発しています。地震大国の日本に住んでいる以上、地震による被害はもはや他人事ではないのです。実は今、太陽光発電が地震対策として注目されています。この記事では太陽光発電による災害対策や、太陽光発電の地震対策について詳しく解説していくのでぜひ参考にしてみてください。
地震などの災害対策には太陽光発電の導入がおすすめ
日本は地震大国です。2011年の東日本大震災を始めとして、近年大きな地震が頻発しています。震災のリアルな被害状況が記憶に残っている人も多いでしょう。そして今後数十年のうちに「南海トラフ地震」が起こるとも言われています。震度6~7レベルの巨大地震である南海トラフ地震が起こった場合、30mほどの津波が押し寄せ、最悪の場合20万人以上の死者が出るともいわれているのです。また、今後数十年のうちには南海トラフ地震と同じレベルの地震が高確率で起きるとも考えられています。誰しもいつ起きるかわからない地震に万全の対策が必要となるでしょう。
実は今、地震の災害対策として太陽光発電の導入が注目されています。巨大地震による災害が起きた場合、家庭だけではなく国や自治体の被害も大きくなります。電気やガス、水道などのインフラも断たれ、復旧までには多くの時間が必要となるでしょう。道路や通信機器が被害を受けてしまうと、通常のように復旧作業が進まないのです。停電になると冷暖房や冷蔵庫は使えず、灯りも消えてしまいます。テレビでの情報収集もできません。スマートフォンの充電が切れれば、まわりの安否も確認できなくなります。
インフラが復旧するまでの対策をしておかなければいけません。太陽光発電を家庭に導入しておけば、インフラが断たれても電気を使うことが可能です。停電になった際は電力会社からの供給がストップしてしまいますが、自立モードがある太陽光発電を使えば自宅で電気が使えます。自給自足で電気を賄えるのです。長期間停電になっても、晴天の日が続けば最低限の生活ができます。
電気が断たれたとき、太陽光発電は大きく役立ってくれるのです。また、太陽光発電とともに蓄電池が設置されていれば夜間でも電気が使えるようになります。太陽光発電を使用するには光が必要ですが、蓄電池があれば昼間の太陽の光を溜めておくことが可能です。雨の日や曇りの日でも安心できるでしょう。太陽光発電を設置する際は、蓄電池の設置も視野に入れておきましょう。
地震によってもたらされる太陽光発電への被害
災害の際に活躍してくれる太陽光発電ですが、地震によって被害がもたらされるケースもあります。まず、繊細な機械である太陽光発電は、地震が発生した際にシステムエラーを起こす可能性があります。衝撃に弱いのです。部分的に破損したり、故障することもあるでしょう。
また、大地震の際には地割れや地緩みが起こります。地震による地面の被害によって太陽光発電そのものが故障する可能性もあるのです。太陽光発電を導入する際には、地盤の強度をしっかりチェックするのが大切です。
また、地震の揺れが大きければ太陽光発電自体も大きく揺れます。機械に使われているケーブルが揺れ動くことで、ケーブル自体が断線しショートしてしまうこともあるでしょう。ケーブルのショートは、漏電や感電につながる危険なものです。太陽光発電を導入する際には、しっかりとした地震対策が必要になります。
事前に行っておくべき太陽光発電の地震対策
ここでは実際に、事前に行っておくべき太陽光発電の地震対策を順番に紹介していきます。
地盤の強度を上げる
太陽光発電の地震対策として最も重要なのが、地盤の強度を上げることです。建築基準法では、最高レベルの「等級1」であれば強い暴風による損傷や倒壊が防げるとされています。太陽光発電を設置する時には、設置費用やパワーだけでなく、土台の強度もチェックしましょう。強度が高い土台は費用も高いですが、しっかりとした地盤に設置するようにしてください。
基準に沿った設置
家庭用ではなく販売用に太陽光発電を設置している人のなか中には、より多く電力を確保するためにパネルを敷き詰めているケースがあります。しかし地震が起きると敷き詰められたパネル同士が影響を与え合い、故障や損傷する可能性が高いです。必ず基準に沿った設置をするようにしてください。
高い場所へ設置する
太陽光発電を設置する際は、家の2階以上の場所や屋根がおすすめです。地震により津波が起きた場合、太陽光発電が浸水する可能性が高くなります。高い場所への設置は、浸水被害を防止するほかにも草木や建物の陰になりにくかったり、表面温度が一定に保たれたりするメリットがあります。しかし、多くの施工業者は材料費や施工費を抑えるために地面に設置することが多いようです。少なくとも、地面から60cm以上の場所に設置するようにしましょう。
保障制度の確認
メーカーの保障制度確認もしておきましょう。地震による故障をした際に、保証制度を利用すれば費用を軽減できます。メーカーの保証制度には出力保障と製品保証がありますが、両方とも1年間は無料です。また、有料の保障に申し込めば期間の延長もできます。補償内容はメーカーにより異なるため、自分が導入する太陽光発電の補償内容を確認しておいてください。
ハザードマップの確認
ハザードマップで危険箇所の確認をしておくのもおすすめです。ハザードマップで危険だとされる場所は、太陽光発電の設置にも向いていません。施工業者のなか中には十分な知識がない人もいます。人任せにするのではなく、自分でも耐震対策をしましょう。またハザードマップは数年で変更することも多いです。こまめにチェックするようにしてください。
施工業者への相談
太陽光発電の耐久性を施工業者に相談するのもよいでしょう。しっかりした知識を持つ施工業者に相談すれば、最適なアドバイスをもらえます。耐久性だけではなく、安全対策や保障についても確認するようにしてください。
まとめ
大きな地震が起きた際は、インフラが断たれ復旧までにも時間がかかります。災害時に電気を使うためにも、太陽光発電の導入を考えてみましょう。不便な生活を軽減できます。また、太陽光発電を設置する際にはしっかりした耐震対策が必要です。快適に太陽光発電を使用するためにも、設置場所や設置方法などをしっかり守るようにしてくださいね。