太陽光発電は台風などの災害時でも利用できる?切り替え方も紹介
世界的に気候変動が発生しており、千葉県は近年、台風の通り道になっています。台風はさまざまな被害をもたらすため、何らかの自衛策を講じなければなりません。中でも、比較的対策を立てやすいのが停電でしょう。太陽光発電を導入すれば、緊急時の電源として役立ってくれるのです。この記事では、太陽光発電の災害時の利用法や切り替え方を紹介します。
停電下で利用するには「自立運転機能付き」パワーコンディショナーが必要
太陽光に不可欠なパワーコンディショナー(パワコン)の役割は、パネルで作った直流電流を交流に変換し、家電製品でも使えるようにすることです。しかし、パワコンが付いているだけでは、停電下で利用することはできません。「自立運転機能付き」でなければならないのです。
自立運転機能付きパワコンとは?
電力会社から異常なく電気が供給されている通常時では、パワコンはパネルで作った電気と電力会社の電気の双方を上手くミックスする役割を担っています。悩みが発生するのは停電時でしょう。自立運転機能なしのパワコンは、太陽光発電を単独で使えるように設計されていないため、電力会社からの電気が止まってしまうと機能しなくなるのです。しかし、自立運転機能付きパワコンは違います。停電時にも単独で稼働することができるため、モードを自立運転に切り替えることで、パネルで作った電気を使うことができるのです。
自立運転機能の有無を見分けるには?
パネルで作った電気の供給は、自立運転時ではパワコン本体のコンセントを通じて行われます。パワコンの本単のコンセントの有無で、自立運転機能の有無も見分けることができるのです。近年販売されているパワコンの多くに自立運転機能が備わっていますが、従来販売されていたタイプや比較的安価なタイプのパワコンには、自立運転機能のないタイプも見られます。パワコンの耐用年数は一般的に10年といわれているため、買い替え時は災害に備えて自立運転機能付きのものを検討しましょう。
「自立運転モード」への切り替え方
太陽光パネルで作った電気を停電時に利用するには、パワコンを自立運転モードへ切り替える必要があります。
中には停電を自動で感知し、モード切り替えを自動で行うものもありますが、多く場合、モードの切り替えは手動で行うようになっているようです。
パワーコンディショナーのスイッチを切る
自動で切り替えるタイプ以外のパワコンを自立運転させるには、パワコンのスイッチを切りましょう。
分電盤の太陽光発電用ブレーカーを切る
次に分電盤にある、太陽光発電用のブレーカーを落とします。パネルで発電された電力が、パワコンのみに流れるようになるのです。
パワーコンディショナーのスイッチを入れる
パワコンのスイッチを入れると自立運転モードになり、パネルからの電力がパワコンのコンセントから供給されるようになります。電気が復旧したら「通常モード」に戻しましょう。
通常モードへの切り替え方
パワコンのスイッチを切り太陽光発電用ブレーカーを入れたら、パワコンのスイッチを入れることで通常モードに切り替えられます。災害時に慌てることのないように、予行練習を行っておくとよいでしょう。
蓄電池も併用しよう
パワコンの自立運転モードで電力を確保できるのは、パネルが発電している間だけです。夜間はパネルが発電できないことから、電気の供給が止まってしまいます。しかし、蓄電池と組み合わせれば、パネルが発電を行っていない間も電力の確保ができるようになるでしょう。
停電時以外に蓄電池を利用するメリット
蓄電池が役立つのは停電時だけではありません。太陽光発電で作った電気以外にも、料金が割安な深夜電力も溜めておくことができるのです。蓄電池があれば、太陽光発電と深夜電力のみで暮らすことが可能になるため、電気代を削減できるようになるかもしれません。
千葉県内なら補助金がある場合も?!
千葉県内の多くの市町村では、蓄電池を購入するために補助金が用意されていました。たとえば千葉市(2020年度)では「定置用リチウムイオン蓄電システム」の購入には10万円が補助されました。同様の補助金が、千葉市や他の市町村で今後も用意されるかについて断言はできませんが、蓄電池の購入の前には各市町村の窓口に問い合わせてください。
太陽光発電は日々の電気代の削減だけでなく、停電時にも役立つものです。パワーコンディショナーの自立運転モードを利用することで、太陽光発電パネルから直接電力の供給を受けられるようになります。
また蓄電池を併用すれば、発電が行えない夜間にも電力を利用でき、大きなメリットを得られるでしょう。太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、電気代が安い夜間電力を有効に利用できるようになり、電気代の削減により大きな役割を果たしてくれそうです。蓄電池の購入に補助金を用意している市町村も多いですから、問い合わせてみてください。