屋根の形で変わる太陽光発電の効率!適した形状と設置方法とは?
太陽光発電を設置したいけれど、効率よく発電ができるのか気になっている人も多いのではないでしょうか。設置してみたけれど、思うように発電ができなかったと、がっかりしないためにも、適した屋根の形状を知ることは大切です。今回は太陽光発電に適した屋根の形状と設置方法について説明します。
屋根の形で太陽光発電の発電量が変わる?
太陽光発電は、屋根の形によって発電できる量が変わると言われているのは知っていたでしょうか。
なぜなら、屋根の形によってのせられるパネルの大きさが変わったり、置ける方角が変わったりするからです。
屋根は面で構成されています。1枚の面で構成された屋根であれば、パネルをのせられる範囲は多くなります。
ピラミットのように4枚の三角形で構成された屋根の場合は、1つの屋根の面積が小さくなったり、太陽の当たりづらい面が生じたりします。
1枚の面で構成された屋根が1番発電に適しているのかと思う場合もありますが、雨漏りのリスクが高かったり施工費用が高くなるデメリットもあります。
立地やパネルを設置できる方角によっては、ピラミットのように4枚の三角形で構成された屋根でも十分に発電量が得られる場合もあるので、自宅でどのくらいの発電量が得られるのか気になる場合は業者に依頼したり、ネットを利用したりなどで、シミュレーションをしてみるとよいでしょう。
屋根の形に応じた太陽光発電の最適な設置方法とは
屋根の形によって最適な設置方法は変わります。最適な設置方法を説明していきます。
切妻屋根
2枚の四角形で構成された切妻屋根はメンテナンスがしやすく、雨漏りもしづらいです。
大きなサイズのパネルを設置できるので設置に適しています。南向きに1枚か東向きと西向きの合計2枚の設置が最適です。
片流れ屋根
1枚の屋根を家の頂上から傾けたような形の片流れ屋根は、屋根の面積が大きいのでパネルを多くのせられます。
南向きの窓であれば発電に最適です。雨漏りが少ないというのもメリットです。形状上雨水が1か所に集まりやすいので、雨樋がつまっていると水があふれてしまう場合があります。雨樋のつまりがないかのチェックは必要です。
寄棟屋根
ピラミッドのように4枚の三角形で構成された屋根です。面の数が多いため、他の形状の屋根よりも追加で工事が必要になり施工費が多くかかる場合があります。
北側以外の屋根を使用したり、太陽のあたりやすい2面を使用すれば十分な結果が得られる場合もあります。スペースを有効に使える3角形のパネルもあります。
陸屋根
まっすぐな1面の屋根のことを指します。屋上があるような屋根のことです。
面積を多くとれるのでよい反面、雨水の逃げ場が少ないので雨漏りや破損のリスクがあります。台を利用して工夫して破損しないように設置をするとよいでしょう。
屋根の形状を考慮した効率的な太陽光発電のポイント
太陽光発電を設置するにあたって、効率よく効果を得るために注意したいポイントがいくつかあるので、説明していきます。
傾斜
設置にあたって傾斜も重要なポイントです。30度が最も適していると言われています。
住んでる地域の緯度によってもベストな傾斜は違うため、自分の住んでいる地域の設置に詳しい業者を探しましょう。
屋根の材質
屋根の材質によって、設置のしやすさや費用は変わります。日本の家の屋根によく見られるスレート屋根の場合は加工がしやすいので、比較的工事代は安く済むと言われています。
丈夫でメンテナンスの手間が少ないと人気のある瓦屋根の場合は、素材が硬いため加工しづらく、工事費が多くかかる場合もあります。重い物を設置するので自然素材の屋根の場合は強度不足で設置ができない場合もあります。
補修
住まいに追加で設置する場合は屋根の状態も重要なポイントです。屋根が傷んでいる場合は、補修をしてから設置をすることをおすすめします。
屋根のメンテナンスをするときに設備を外してから補修をする必要があり、通常よりも屋根のメンテナンスに手間がかかってしまうからです。
屋根の塗装は10年から15年の頻度でするのが目安になっています。塗料によって耐用年数は違いますが、防水性が高く、塗りなおしの頻度の少ない塗料で塗装をしてから太陽光の設置をすれば、メンテナンスの頻度が少なく済むのでよいでしょう。
塗装の際は足場を組む必要があり、足場台の設置には費用や時間がかかります。屋根の塗装が必要な場合は同じ業者で塗装と太陽光の設置ができると、工期が短くなったりスムーズに工事ができたりするるのでおすすめです。
信頼できる業者に依頼する
発電の量は屋根の形や素材、方角や、傾斜など住まいの状況によって変わってきます。自分の住まいに、最適な設置方法を提案できる経験の豊富な業者を選びましょう。
太陽光発電の設置業者には安い見積を提示して、安全性や耐久性のために必要な工事を省いた工事をする悪徳な業者も存在します。
パネルが落下してしまい周辺の建物を傷つけたり、トラブルが起きてしまったたりなどの事例もあります。必ず複数の業者で比較をしましょう。
見積書の総額や内訳、補助金差し引き前の金額であるか、kW単価やパネルの型番などに注目しましょう。適正な価格であるか確認する必要があります。
パネルの性能
太陽光パネルを設置する場合はパネルの性能は重要なポイントです。同じメーカーであってもパネルの種類で性能や価格は大きく違います。
パネルがどのメーカーであるのかだけではなく、見積書を見て型番まで確認しましょう。見積金額に最も影響するのはパネルの性能です。
屋根の形状のデメリットを、性能のよいパネルを設置することで少なくできる場合もあります。
価格の安いパネルは発電量が低く、発電性能のよいパネルはその分価格が高くなります。
初期費用が多くかかる場合でも、多くの発電量が見込めれば将来的に収益が多く見込める場合もあります。初期費用だけでなくどのくらい発電されるのか、発電量もチェックしましょう。
まとめ
屋根の形で太陽光発電の効率は変わるのかと、適した形状と設置方法について説明をしました。屋根の形状によって設置できるサイズや、効率のよい南向きや東と西向きに設置できるかの違いが生じるため、太陽光発電の効率は変わるとわかりました。雨水の逃げ場のないような屋根形状の場合は、雨漏りや破損のリスクが高まるので、まっすぐよりも傾斜のある形状の屋根が設置に向いています。設置後に屋根のメンテナンスが必要になった際は、設備を外してからメンテナンスをするようになるので、補修をする場合は設置前に済ませておくとよいでしょう。屋根の形状のデメリットを性能のよいパネルを設置することで少なくできる場合もあります。自分の住まいでどれくらいの発電ができるのかシミュレーションするのもおすすめです。